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ひやおろし(秋あがり)

+たっぷりと旨味が乗った来福2017ひやおろしは、兵系と強力の二種のラインナップ

「ひやおろし」とは、江戸の昔、冬にしぼられた新酒が劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことからこう呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。

ときは移って現在の「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させて、出荷前の2度目の火入れをせずに出荷されます。貯蔵の形こそ、タンクや瓶に変わりましたが、その本質は昔と変わりません。

暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごして熟成を深め、秋の到来とともに目覚める「ひやおろし」。豊穣の秋にふさわしい、穏やかで落ち着いた香り、滑らかな口あたり、まろやかな旨味、とろりとした適熟の味わいが魅力のお酒です。

日本酒は1年をかけて熟成していきますが、特に暑い盛りの夏を越えると、大変身。気温の高い夏には急速に熟成が進み、味わいの成分が馴染んで、大きく変化します。旨みが増して、まろみを帯びて、もっともバランスのよい状態に。

その熟成の旨みを、もっともよく伝えてくれるのが、この「ひやおろし」です。穏やかで落ち着いた香りと、濃密な味わいを特徴とする、まさに円熟の味わい。旨みののった秋の味覚とも、相性ばつぐんの美味しさです。

日本酒では、発酵を止め、風味を悪くする微生物を殺菌し、香味を保つため、「火入れ」という低温加熱殺菌を行います。通常は2回、貯蔵する前に1度、さらに出荷直前に1度、行われます。「ひやおろし」は、この2度目の「火入れ」をせずに出荷されます。

1度目の貯蔵前に「火入れ」するのは、安定して熟成させるため。冷蔵技術が発達した現在では、「火入れ」をしない生のまま低温貯蔵することも可能ですが、それでは熟成が進まず、秋口に熟成の旨みは出てきません。

2度目の「火入れ」をしないのは、蔵元で適熟させたお酒の繊細な香りや味わいのバランスを加熱によって壊すことなくお届けするため。適熟したお酒本来の心地良い香味がいきる蔵出し風味、それが「ひやおろし」です。

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