徒然
『現在、シャトー・ル・ピュイの畑を独立したAOCとし て認可を受けるべく活動している。もし、認可された 場合にはボルドーで唯一のモノポールとなる』
彼等の醸造は他のボルドーとは比較にならないほど丁寧で特殊です。
ブルゴーニュ的とでも言いましょうか。
大型ワイナリーが多いボルドーでは珍しく、畑の管理は全て家族が行い、コンポストも手作り。
区画毎に分けて熟度を調べて50区画以上に分けて収穫、分けて発酵。
一部全房を使った発酵は「サマージュ・キャップ」と言われる手法を採用していてルモンタージュやピシャージュは一切しません。
マセラシオン中に果皮を刺激してアントシアニンやタンニンをできるだけ多く抽出する現代ボルドーとは正反対で果皮を動かさず、ネットでモストの中に沈め、発酵中の二酸化炭素の気泡による刺激だけで果皮のエキスを抽出するのです。
更に、酸化防止剤も液体で添加するのが普通ですが、彼等は酸化防止剤を気化させて、それをボトリング前のワインに触れさせるだけ。
酸化防止剤の影響は限りなく少ないか、もしくは全く使用しません。
サマージュ・キャップで元々色調が薄い上に、色素を固定化させる特性のある酸化防止剤も少ないので、彼等のワインは熟度が高くても色調が薄いのです。
過度な抽出ではなく土地の味わいの追求。
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