Bourgogne Rouge / humbert-freres (赤)750ml
AOCジュヴレ・シャンベルタンに接する複数区画のアッサンブラージュ。古樹が多いので収量が少なく、ブルゴーニュ・ルージュとしては異例の凝縮感を誇る。収穫後、14度で3~6日間マセレーション。発酵は大型セメントタンクで温度管理なし。その後、木樽(1年使用の古樽)にて熟成。
ブルゴーニュを代表する一族、デュガ家。共通の哲 学を持ちながら個性的なワインを造る彼等。 あまりに小さいのでブルゴーニュ以外では知られてい ないデュガ一族が「アンベール・フレール」。当主は 4 代目の「エマニュエル」と「フレデリック」。 『母親はデュガ家の出身。ベルナール・デュガ・ピュイ とクロード・デュガは従兄にあたる』 所有畑が 7ha と小さく、そのほとんどがフランス国内 での販売なので日本では無名の造り手。 母親の結婚もあってデュガの名がエチケットから消え たこともあって、従兄達ほどに知られてはいないが隠 れた第 3 のデュガとしてフランス国内のソムリエから 絶大な人気となっている。 ジュヴレ村の裏手に続くラヴォー渓谷沿いにドメーヌ を構え「シャルム・シャンベルタン」や 1 級畑「クレピ ヨ」等デュガ家と共通の優良畑を所有している。 『ワインのスタイルはデュガ家と似ているかもしれな いが、畑の位置の関係上、よりエレガントでなめらか な味わいになっていると思う』 フィリップ・シャルロパンやドゥニ・モルテとも交流が深 く、彼等と共に日々品質の向上を目指している。
1989 年にドメーヌを引き継いだ「エマニュエル」と「フレデリック」が取り組むのは徹底した収量制限と有機 農法による自然な栽培。 除草剤や化学肥料は一切使用せずに梳き入れを行 う事で畑の状態を健全に保っている。 『僕等の最も重要なポイントは摘芯・摘果を通じて厳 格な収量制限を行っていること』 葡萄は極限まで収量を落とし、粒も小さく水分量が 少ない。ピノ・ファンのような小粒な葡萄が彼等の大 きな特徴。 醸造面では 3~6 日間の低温浸漬。過度なタンニン の抽出を避ける為に葡萄をなるべく動かさずに発酵。 抽出期間は短め。その年の果皮の硬さによって決定 する。基本的にはピジャージュは行わずに、できるだ け長く発酵期間をとる。 清澄や濾過は行わず、月の満ち欠けにより、状態が 安定したタイミングでボトリング。 『収量を抑えて葡萄の状態が良ければ抽出を強くす る必要はない。質の高いタンニンを少しと酸があれ ばワインはバランスする』 La Revue du Vins de France での評価も高い。 『凄いジュヴレ・シャンベルタンと出会った。荒削りだ ったワインは年々進化している。今ではバランスが 良く、調和に富んだワインになった』 大柄で太った「エマニュエル」と「フレデリック」兄弟。 醸造所もボトルや工具が散らばり乱雑。でも、ワイン は外見とは正反対の綺麗な調和の中にある。 ここ数年、フランスのジャーナリストの間でも「アンベール・フレール」の評価は高くジュヴレ・シャンベルタンの偉大な生産者の仲間入りをしたと言われる。 2015 年のベタンヌ・ドゥソーヴでは「ジョルジュ・ルーミ エ」や「ドゥニ・モルテ」と同評価の 4 ッ星を獲得。 『最高評価の 5 ッ星は D.R.C 等 6 軒だけ。その次の 評価である 4 ッ星を獲得できた。デュガ家で一番の ワインを造っているつもりだ』