Cerasuolo d'Abruzzo / Cirelli (ロゼ) 750ml
軽やかで飲み心地抜群!フレッシュで軽やか。味わいはドライで、良く冷やすと白ワインのような飲み心地。軽い魚料理や前菜と相性が良い。品種:モンテプルチアーノ
収穫後、徐梗し、空気圧で優しくプレス。24時間マセラシオンした後に野性酵母のみでステンレスタンク内で発酵。発酵期間は2週間程度。粗い澱を取り除き、少量の澱と共に8ヶ月間ステンレスタンクでシュール・リー熟成。粗いフィルターにかけてボトリング。白ワインのようにフレッシュなロゼです。
優れたワインを造りたいのではなく、土地の素晴らしさを表現するブドウでワインを造ることを目的にしている「チレッリ」。畑では肥料の代わりに家畜の糞や床に落ちたオリーヴやイチジクが土に還っていくだけ。使用するアンフォラはトスカーナ産。蜜ロウを塗ってないので、ジョージアのアンフォラのようなニュアンスはなく、品種の個性をそのまま尊重した味わいのワインです。
素人から始めたワイン醸造。 ワイン販売関係の仕事をしていた「フレンチェスコ・チ レッリ」。徐々にワイン造りの欲求を抑えられなくなり、1 人で全てできる規模の農園を探し始める。 最終的に自分の地元でもあるアブルッツォのアトリの山奥の土地を購入。森林を伐採し、開墾。葡萄の植樹から始めることとなる。 『自然の一部としての農業をやりたかった。葡萄を造 る為には森、オリーヴ、他の野菜。そして動物が必 要。それが実現できる場所を見つけた』 「フランチェスコ」は葡萄畑以外にオリーヴの樹とアンズの樹、イチジクを栽培。更にスペルト小麦、にんにく も栽培している。 そして敷地内にはガチョウを放し飼いにしていて、彼等の糞が自然と肥料になっていく。 『肥料は使わない。近所の家畜やガチョウの糞。落ちたオリーヴやイチジク、そして自然と生える下草が時 間をかけて腐り土に帰っていくだけ』 優れた葡萄を栽培したいのではなく、土地そのものを表現する葡萄を収穫することを目的としているので 極端な収量制限なども行わない。 『葡萄は地上の植物で最も生命力が強いと言われる。だから土地そのものを表現できる』 彼の目指すワインは日常のワイン。醸造だけでなく、栽培もできる限り自然の中で行われていく。 『IMCの認可を受けて全ての所有地はビオロジック が採用されている。それより重要なのは葡萄が他の 植物や動物と共存すること』
トスカーナのアンフォラ
理想のワインを目指すうちに出会ったのが「アンフォ ラ」。シエナに住むアンフォラ職人と出会い、トスカー ナの粘土から造られた「アンフォラ」を導入。
『イタリアの土の中から葡萄樹が育ち、葡萄ができる。 その葡萄をイタリアの土の容器の中でワインに変えていく。葡萄は土の中でワインに変わる』
葡萄が鉄や木材など馴染みの無いものに触れることなくワインに変わるのが最もストレスのない環境。それを実現できるのが唯一アンフォラだった。
『アンフォラの内側は蜜ロウを塗っていない。蜜ロウ は少しずつワインに溶け出し味わいを変えてしまうから繊細さを消してしまう』
「ジョージア」のアンフォラは内側を蜜ロウで固めてある。これによって薄くても割れにくいが、蜜ロウは徐々 に溶けだしてワインに独特の風味を与える。
『フリウリで使われるジョージア産のアンフォラは蜜ロ ウが使われているので繊細な品種だと蜜ロウの風味 で品種個性が消えてしまう』
長いマセラシオンやタンニン、香味の強い品種であ れば蜜ロウの風味も気にならないが、彼の目指すワイ ンは綺麗さが必要。蜜ロウは合わない。
『厚いテラコッタのアンフォラは蜜ロウで固める必要がなく、純粋。何の香もワインに与えない』
アンフォラでの熟成期間は今のところ 9 ヶ月。今後、樹齢が上がり、葡萄自体のポテンシャルが高まれば、もう少し長い熟成をしたい。