Karasi / Zorah (赤)750ml
赤ワイン(カラシイ)は、標高1400m地点の若い(元の枝木は樹齢100年以上)のアレニ・ノワールを手摘みで収穫し、除梗後コンクリートタンクで5~7日かけて醗酵。その後カラシ(アンフォラ)で1年かけて熟成させます。一部のカラシは土の中、一部は外に置かれ熟成が進みます。外に置いているカラシの熟成は土中のものよりも早く、それぞれの状態とワインの品質を見極め最終ブレンドを決定し、コンクリートタンクの中でブレンドが行われます。赤果実やスパイス香。エキゾチックでソフトな赤果実を持ち乾燥したハーブも感じます。タンニンやミネラルがフィニッシュを彩り、ほのかに石墨のようなニュアンスも感じます。品種:アレニ・ノワール 100%
【古代品種、アレニ・ノワール】世界で最も古いブドウ品種の一つで、数千年前からアルメニアで栽培されてきた原産品種。(自根であることがDNA検査で証明されている)
病害に非常に強く、厚い果皮を持ち、標高1400Mに位置する畑の昼夜の気温差が20度程となるヴァヨツ・ゾルの厳しい環境からブドウを守り、独特のフレッシュな味わいを保ちます。ネッビオーロとサンジョヴェーゼを足して割ったような印象もあり、ほのかなスパイス感等、独特の風味が魅力です。
アルメニア最高峰の造り手「ゾラ・ワインズ」。
アルメニアは隣国ジョージアに並びワイン誕生の地として知られる南西コーカサス地方に位置する国の一つです。ソビエト連邦崩壊後ワイン産業も復興も進み、類まれなるテロワールに目を付けた世界最高峰の醸造家であるミッシェル・ローラン氏やポール・ホブス氏、更にはアントニオ・アントニーニ氏などがアルメニアの地でワイン造りを開始しています。この中でイタリア人醸造家のアルベルト・アントニーニ氏が手がけるワインがこのゾラ・ワインズで、3人の中で最も早くワイン造りに着手しました。ゾラ・ワインズでは何千年も前からこの地で栽培されてきた世界最古のブドウ品種の一つで、アルメニアで最も重要な固有品種「アレニ・ノワール」を中心に世界を震撼させるテロワールワインを生み出しています。ワイナリーでは、この希少なブドウ品種の特徴を余すところなく表現すべく、カラシ(アンフォラ)を使用し昔ながらの伝統的な手法と現代の技術を融合させワイン造りを行っています。初ヴィンテージ2010年ではジャンシス・ロビンソンが17.5点を付け、更にはワインライターのエリン・マコイ氏が監修する”Bloomberg 2012”で4000を超えるワインの中から、世界TOP10ワインににランクイン。初リリースにしていきなり世界の脚光を浴びます。この年、同じくTOP10入りしたワインの中にはロマネ・コンティ2009年が含まれていた点でも、初登場から世界で注目を集めた理由がうかがえます。
その後も高評価を立て続けに獲得、マスター・オブ・ワインを始め評論家、マニアや愛好家が集まる数々のワイン会に登場。2015年にはミラノ万博開催時にフォーシーズンズホテル(ミラノ)にて催されたTOPシェフ5名による祝賀ディナーでもサービスされ、話題を集めました。
世界最古のワイン産地として知られるコーカサス地方南部に位置するアルメニアで、イタリア在住のアルメニア人ゾリック・ガリビアン氏によって2001年に設立。アルメニアは周囲にロシア、グルジア、アゼルバイジャン、トルコ、イランに囲まれた小国で、1991年に旧ソビエト連邦から独立を果たした若い国です。ソビエト領時代は約70年にも及びソビエトの支配下にあり、同じくソビエト領であった隣国ジョージアはワインを、アルメニアはブランデー造りをソビエトから要求され生産を行ってきた歴史があります。また地理的環境から、周辺国の支配や弾圧が繰り返されてきた国でもあり、オスマントルコ帝国による弾圧と虐殺(19世紀末~20世紀初頭)等もあり、多くのアルメニア人が海外に避難しました。カリビアン氏によると、国内で暮らすアルメニア人の数より≪約300万人≫海外で暮らすアルメニア人の数≪約800万人≫の方がはるかに多いと言います。そしてソビエトからの独立後、海外でワイン造りに携わった人や事業で成功を納めた移民の孫や子供たちがアルメニアに戻り、新たなワイン造りをスタートさせ今日に至ります。(とは言ってもワイナリーは数少なく、高品質なテロワールワインを造る蔵は数える程も無い)。カリビアン氏も同じくイタリアへ移民した一家の一人で、イタリアでは服飾業界で成功を納めました。そして、念願であったワイン造りを行うべく、10年以上もの間理想の畑と環境を探し続けました。当初、トスカーナでブドウ栽培を行う計画を立てていましたが、アルメニアの独立をきっかけに国に戻り、ヴァヨツ・ゾル地方リンド村の手つかずの自然とブドウ栽培に最適な環境を目の当たりにします。(高標高≪1000m以上≫、痩せた土地、水資源、北向き斜面、豊富な日照量と寒暖差、石灰岩と礫を多く含む土壌、風が吹き抜け辺り一帯に何もない自然環境等)。更に最大の魅力が、この地で代々栽培されてきたにも関わらず、ソビエト時代に放置されてしまった地ブドウ「アレニ・ノワール」の存在でした。すぐさま、アレニ・ノワールから醸造されたワインを何本も購入、試飲を繰り返しましたが、イタリア出身の彼にとってこれらワインの品質は非常に粗末な物でした。ただ、この品種が持つユニークで強烈な個性と、品種としての可能性には一切疑うものはありませんでした。そこで、イタリアを代表する醸造家である"アルベルト・アントニーニ”氏に相談を持ち掛け、この地でアルメニアの伝統と、類まれなるテロワールを伝えるべく、アルメニア固有の品種を10年以上の月日をかけて研究。地質学者も招聘し土地を徹底的に調査しました。そして、フィロキセラ被害を受けていない樹齢80年以上の地ブドウで既に山葡萄化した古木等から枝木を取り、標高1400m、手つかずの自然が残る山肌を開墾し、自根でのブドウの栽培を始めました(ブッシュバイン仕立て)。
ほぼ何もない放牧地からの開墾でしたが、大変幸運な事に国立銀行のプロジェクトとして大規模な水道工事が行われる地区に位置していたため、十分な水源も同時に確保することが出来ました。こうしてアルベルト・アントニーニ氏をコンサルタントに迎え入れ、2010年に初ヴィンテージをリリース。2013年ヴィンテージには、標高1600m地点の、野草が生い茂る地区に放置され野生化したアレニ・ノワールの古木(推定100歳以上)から、フラグシップとなる究極のアレニ・ノワール「イェラズ」を限定でリリース。
現代的な造り手は皆ごぞってアルメニアで国際品種を用い勝負に出ますが、カリビアン氏はワイン造り発祥の地であり、古代品種が多く残るアルメニアの真の魅力である「地ブドウと伝統」に強くこだわりを持ち、地ブドウのみでワイン造りを行います。
ワイナリーでのワイン醸造は、ブドウ本来の特性とテロワールを最大限に引き出す為、醗酵をコンクリートタンクで行います。(天然酵母)。白ワイン(ヴォスキ)用に使用されるブドウは、標高1400m地点の自社畑で自根栽培されたボスキアットとガランドゥマックを、9月の後半に手摘みで厳選し収穫。除梗したブドウをプレスしフリーランジュースのみをコンクリートタンクで低温で醗酵にかけます(2品種を混醸/MLF無し)。
赤ワイン(カラシイ)は、標高1400m地点の若い(元の枝木は樹齢100年以上)のアレニ・ノワールを手摘みで収穫し、除梗後コンクリートタンクで5~7日かけて醗酵。その後カラシ(アンフォラ)で1年かけて熟成させます。一部のカラシは土の中、一部は外に置かれ熟成が進みます。外に置いているカラシの熟成は土中のものよりも早く、それぞれの状態とワインの品質を見極め最終ブレンドを決定し、コンクリートタンクの中でブレンドが行われます。