BIN 407 Cabernet Sauvignon / Penfolds (赤)750ml
ビン407は「カベルネのグランジ」とも呼ばれるビン707にインスピレーションを得たワイン。品質の特徴と飲みやすさとともに、ストラクチャーと深みのある味わいを持っています。カベルネのお手本ともいえる品種の特徴を明確にもつビン407は、ペンフォールズが得意とする複数の地区の畑のキュヴェをブレンドする技術をいかしたワインです。
ペンフォールドの歴史は1844年に始まります。イギリスから移住した医師クリストファー・ローソン・ペンフォールドが荒野の広がるサウスオーストラリア州の州都アデレードの近郊マギルで、患者向けに医療用の酒精強化ワイン造りを開始。1950年代には消費者の嗜好の変化に合わせて主軸をスティルワインに変更します。 1950年、当時のチーフワインメーカー マックス・シューバートはヨーロッパに渡りフランスのボルドー地方を訪問します。40~50年物の五大シャトーを試飲し長熟ボルドーワインの味わいに感動したシューバートは、翌1951年にグランジの前身「グランジ・ハーミテージ」をリリース。グランジの歴史がスタートしました。 ボルドーのグラン・ヴァンをお手本に造られたこのワインは、当初評論家から酷評されます。消費者にも理解されず、一旦生産中止に追い込まれました。 逆境の中シューバートは信念を捨てず、こっそりワインを造り続けました。数年後に熟成したワインを飲んだオーナーはその素晴らしさに感動し、正式に生産が再開されます。 主流はまだ精強化ワインという当時のオーストラリアにあって、ボルドーのグラン・ヴァンのような長期熟成ワインを成功させたペンフォールドは、その後も優れたワインを次々と世に出します。そして今日に至るまで、このワイナリーはオーストラリアワインの最高峰のひとつであり、業界全体を牽引する存在です。
グランジは、多大な影響力を持つワイン評論家ロバート・パーカーの、パーカーポイント100点満点を2度獲得。また、マスター・オブ・ワインのジャンシス・ロビンソンは1953年ヴィンテージのグランジに20点満点を付けています。ワイン業界に大きな影響を持つ両氏から満点を獲得するワインは多くありません。2008年には権威あるワイン評論誌「ワインスペクテーター」でも100点満点を獲得しています。 グランジの愛好家は世界中に存在し、特にオールド・ヴィンテージはボルドーやブルゴーニュのグラン・ヴァンと同様の価格で取引されます。世界のマーケットの中心ロンドンの高級ワイン専門取引所Liv-Exでは、グランジはドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティやシャトー・ペトリュスと同格に扱われています。 また、ワイナリーとしてもドリンクス・インターナショナル誌「2016年 世界で最も称賛されるワインブランドNO.1」選出、ワイン&スピリッツ誌「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」25回連続(1990~2015)受賞(世界で唯一)など、数々の名誉に輝いています。 ボルドーのグラン・ヴァンをお手本としながらも、ペンフォールドの栽培・醸造スタイルはボルドーとは一線を画します。 一般的に、フランスのグラン・ヴァンは、「最上区画のブドウだけで造られるワインが最最上のワインを造る」という考えで造られます。一方ペンフォールドは、「異なる畑や地域からブドウを集めてブレンドし、最高のワインを造る」という哲学で造り上げます。このスタイルは60年以上に渡って変わっていません。 ペンフォールドでの最も重要なのは「スタイルと品質の一貫性」です。「マルチ リージョナル ブレンド」という考え方を基本にし、複数の畑のブドウを使ってワインを造ります。 ペンフォールドは南オーストラリア州全域に自社で畑を所有しています。それ以外にもブドウ農家から仕入れを行い、貸し出した畑でブドウ栽培を依頼しています。大切なのは「栽培から醸造まで一貫して行うこと」ではなく「様々な区画での多種のブドウを栽培しブレンドによって完成させる」ことです。 畑やブドウのグレードなどによって選別したブドウを別々に醸造。ワインメーカーがブラインドテイスティングを行い、そのワインのスタイルに合ったブレンドを決定します。