Recolte Noire / Dosnon (白・発泡) 750ml
コート・デ・バールのキンメリジャン土壌のピノ・ノワールはシャルドネ以上に繊細でミネラルを表現します。表土に小石が多く日中の熱を蓄えて夜間に放熱することで葡萄の熟度は高いのです。これを活かして、シャンパーニュと言うよりもワインを造ると言う。
ピュリニー・モンラッシェで使用された小樽で発酵&熟成。エレガントな柑橘やリンゴの蜜のアロマ、細やかなムースが芳醇な果実に柔らかさを与え、成熟した酸とブリオッシュのニュアンスが特長的です。ピノ・ノワールで造るブラン・ド・ノワールとしては柔らかな構成。
木樽発酵でシャンパーニュではなく『ワイン』を造る
シャブリに近いコート・デ・バール。シャンパーニュではここにしか無いキンメリジャン土壌を活かしたワイン造り。全て のキュヴェはブルゴーニュと同様に木樽で発酵・熟成される。
物静かな当主「ダヴィ・ドノン」。言葉は少ないが、スト レートで遠慮のない物言いで目指すところが明快。他 の人のシャンパーニュや考え方には全く興味がない ようだ。考え方はシンプル。 待つ事を恐れ、果実中の要素が成熟していない未 熟な葡萄を収穫して砂糖を足して発酵させるシャン パーニュは味わいの要素が明らかに少ない。
「ドノン」はシャンパーニュ南端「コート・デ・バール」に 位置。この地域の特徴は隣接するシャブリと同様の キンメリジャン土壌。標高は 300m程度だが斜度がき つく年間を通して風が吹くので乾燥している。 良質の後期キンメリジャン土壌が露出する丘の中腹 部分のみに葡萄が植えられている。
醸造所は携帯電話も通じない「アヴィレ-ランジェ村」。 住人は 200 人ほどでまわりは麦畑と放牧が主。「ダヴ ィ・ドノン」はこの地域に 2ha を所有。 更に、同じ理念を持つ近隣の造り手より 5ha の葡萄 購入し、5,000 ケースのみ生産している。
「コート・デ・バール」の土壌を表現したシャンパーニュ を造る為に彼等が最適と判断したのは木樽で発酵・ 熟成させるブルゴーニュのワイン造り。
彼のシャンパーニュは全て古バリックで発酵・熟成が 行われる。樽材は「フランソワ・フレール」など一流の もの。今年買い入れた樽は有名生産者がピュリニ ー・モンラッシェで 5 年使用されたもの。
その年の葡萄の出来具合によっては一部ステンレス タンクも使用するが、ヴァン・ド・レゼルヴも含めて全て バリックで熟成している。
1 年間で 2 樽分のワインが蒸発して無くなってしまう のだから経済的にも負担は大きい。
瓶内 2 次発酵後の熟成にも彼の拘りがある。全ての キュヴェにおいて最低 24 ヶ月の熟成の後にデゴルジ ュマンを行う。 そしてデゴルジュマン後、最低 12 ヶ月間瓶内熟成を してから出荷する。熟成の期間は一定では無く、試 飲を重ねてフレッシュさと熟成の具合がバランスをと ったと判断した時に出荷する。
「ダヴィ・ドノン」が目指しているのはあくまでもワイン。 果実の味、骨格が重要で泡が無くても美味しいもの であるべきと考える。北部のミネラルに支えられたシ ャンパーニュとは全く別のワインを目指している。