Colline Novaresi “Abate di Cluny” / Cantalupo (赤)750ml
ゲンメの伝統的ネッビオーロの造り手。ドライフィグや紅茶の葉のアロマを感じさせ、穏やかで優しいタンニンとエレガントな酸味はまるでシャンボールミュジニー。個人的にき、毎日飲みたいワインの殿堂入り!!
粘土石灰土壌ではないモレーン土壌のネッビオーロ。海底が隆起したランゲの土壌は海底に由来する。ガッティナーラは火山岩なので山に由来する。ゲンメのモレーンは氷河が削り取った谷、川に由来する酸性土壌。ゲンメならではの個性を最も忠実に表現。
ゲンメの外側、コッリーネ・ノヴァレージの畑。完璧な熟度のネッビオーロだけを使った特別キュヴェ。収穫は10月最終週に収穫。(15%は11月中旬の収穫)。ステンレスタンクで発酵後、大樽に入れて24ヶ月熟成させている。フレッシュさではなく成熟したネッビオーロの熟成した味わいを目指しています。
1997 年に DOCG に昇格したゲンメ。 北ピエモンテ において圧倒的個性を持つ 「 ガッティナーラ 」とセー ジア川を挟んで向かい合っている。 『 ゲンメの土壌はモレーン。氷河が谷を削り取って 堆積した土壌でガッティナーラの火山岩ともランゲ の粘土石灰質とも違う 』 ネッビオーロは気候 、 土壌の個性をワインの味わい に反映させることができる数少ない高貴品種 。ラン ゲ、ガッティナーラ、ゲンメは全く違う個性 。 温暖でアルカリ性の粘土石灰 で元々海底だった 「 ラ ンゲ 」 のネッビオーロは力強く重厚で大きなワイン に 仕上がる 。 冷涼で マグマに由来する 火山岩土壌の 「 ガッティナ ーラ 」 は少ない 果実感。 ミネラルが豊富で酸度も高く 、 熟成ポテンシャルが 非常に 高い。 『 モレーンは花崗岩が主で削り取られた岩石、岩屑 や土砂などが堆積した土壌。酸性 寄りで 、酸は柔ら かく果実味もあり タンニンの質が細かい 』 海に由来する土壌の「ランゲ」。火山に由来する土 壌の「ガッティナーラ」。そして氷河の堆積物に由来 する土壌の「ゲンメ」。 『ランゲは海底が隆起した土地だがゲンメはアフリ カプレートとアルプス山脈がぶつかった場所なので 山に由来する。全く違う土地』 土壌の個性を素直に表現できる造り手は残念なが ら 少ない。 12 生産者しか存在しないゲンメで最も土 地の表現に拘るのが「カンタルーポ」。 『 ネッビオー ロは気難しい品種なので、 昔の人は そ れぞれの土壌と気候の組み合わせで最も優れてい る地域 にネッビオーロを植樹した 』 モレーン土壌の個性を最も強く表現できる土地こそ が「ゲンメ」であり、その「ゲンメ」の最も優れた区画を 所有するのが「カンタルーポ」なのだ。 ゲンメを代表する老舗 カンタルーポ。 その起源は 16 世紀に遡る。その頃から葡萄栽培を続けていてゲン メ最古の造り手の1人。 『 1969 年にゲンメが DOC に認定されたのを受けて 畑の植え替えを進め、本格的にワイン醸造を開始。 1977年に現在の場所で造り手として創業 』 ゲンメで最も古い葡萄栽培家なので「 コッリ・ブレクレ メ 」等のゲンメで最も重要で歴史的な畑を数多く所 有しているのが彼等の強み。 現在の当主は「アルベルト・アルルンノ」。醸造学が 専門博士でカンタルーポ の品質を一気に向上させ た功労者 。 『ノヴァーラはイタリアで最も古いワイン造りの歴史 を持っている。その中心がゲンメでありガッティナー ラ。僕達はゲンメの伝道者でいたい』 ゲンメの造り手の中で最も挑戦的で最も古典的な造 り手。 500 年前からあるセラーにはスラヴォニア産の 大樽が20個並んでいる。 『 若いネッビオーロのフレッシュな個性も大事だが、 大樽での長い熟成によって醸成される熟成したネ ッビオーロの旨味を大切にしたい 』 法規制は最低34ヶ月の熟成。内18ヶ月の樽熟成 となっているが「 コッリ・ブレクレメ 」では 36 ヶ月の樽 熟成後、12ヶ月以上瓶熟成となっている。 『ネッビオーロは酸素と触れ合う事でしか本当の旨 味を表現できない。大樽と瓶熟でゆっくり酸化して いくことがゲンメの伝統』
畑はゲンメの町を見下ろす丘の上部が主。 典型的 なモレーン土壌で南西向き。セシア川の向こう岸に はガッティナーラが見える。 『全ての畑は有機栽培。下草は伸びすぎれば足で 踏んで土に戻す。花崗岩が主体で栄養分が少ない ので3年に1回肥料を与える』 仕立はグイヨだが 2m程度の高い仕立てになっている。 新梢は切らずに伸ばしっ放しで一番上のワイヤーに 巻きつけておくだけ。 『新梢を切る事は人間に例えれば指を切って出血す るようなもの。強制すべきではない。葡萄樹が伸び たいように伸びるべき 』 春先に新梢を切ることで植物的成長を止め、果実 に栄養を集中させる現代的栽培ではなく、葡萄樹 自体の健康を優先することが大切だとしている。 『過度に凝縮させる必要はない。人間がコントロー ルした果実ではなく、葡萄樹が環境に適応して ベス トの果実を成熟させる 』 ネッビオーロのフレッシュな美味しさの コッリーネ・ノヴ ァレージ と大樽でのゆるやかな酸化で2次的旨味が 味わえるゲンメ。 ゲンメの土地を知り尽くした彼等がスパンナを通して ゲンメの個性を最大化したような彼等のゲンメ。無く なって欲しくないイタリアらしさが味わえ る 。