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ジゴンダス [2017] ドメーヌ・デュ・ケロン

Gigondas / Domaine du Cayron (赤)750ml
糖度を計り、高い畑から収穫します。収穫人に摘み方を指導し、ファロ姉妹が収穫した葡萄を再チェックします。除梗しません。コンクリートタンクで発酵させ、20~30日間マセラシオンします。毎日ルモンタージュすることが重要です。マロラクティック発酵もタンクで行い、ブレンドして予備のタンクに入れます。大樽が空き次第移して、12ヶ月熟成させます。コニャック地方の木材を使用した40hLの大樽で、最も古いものは70年以上使っています。樽のローストは軽めで、ワインに香りが付き過ぎないようにします。ブレンドし、ろ過も清澄もしません。「プヌマティックプレスに変えて、より柔らかくデリケートな味わいに変化しました」とロズリーヌは話していました。 品種:グルナッシュ主体、シラー、サンソー、ムールヴェードル

ジゴンダス [2017] ドメーヌ・デュ・ケロン

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「デルフィーヌ、ロズリーヌ、サンドリーヌのファロ姉妹が家族のドメーヌで造る非常に伝統的なワインは、アペラシオンの中でも最も古典的なプロポーションを持ち、エレガントで複雑なワインである。また、広範囲にわたる研究で証明されているように、これらのワインは楽に熟成することができる。飾り気のない単一のワインはここで造られ、大きなコンクリートタンクと古いオークのフードルだけで育てられている。その一貫した高い品質を考えると、このワインが提供する価値は本当に驚くべきもので、ジゴンダスだけでなく、フランスの最高のワインの一つに数えられる。」――『Vinous 2020.2.21』より

私たちは量ではなく、品質のワインを目指しています」 ドメーヌ・デュ・ケロンは、1840年の設立後、一貫した「古典的なスタイルのジゴンダス」を生産し続けている稀有な生産者です。ジゴンダスの1銘柄だけを生産し続けている理由は、「テロワールを表現することが最も大切だと考えており、手を加えたキュヴェを造るつもりがない」ためだと言います。ドメーヌは現在、偉大な父ミシェルから、彼の3人の娘たちに引き継がれています。長女のデルフィーヌ(上写真左)が主に事務や経理を、次女のサンドリーヌ(上写真中央)が醸造を、三女のロズリーヌ(上写真右)が畑仕事をそれぞれ担当していますが、所有する葡萄畑が20区画にも分かれているため、協力して作業を行なっています。ミシェルも現役で、畑仕事などを手伝っています。 ワイン造りは父の代から基本的に変わっていません。葡萄は手摘みで収穫し、天然酵母を用いて全房発酵させ、必要以上に手を加えることはありません。ワインは、数十年単位で代々受け継いできた樽を含む大樽で熟成させ、ノンフィルター、ノンファイニングでボトリングします。「必要以上に手を加えず、葡萄が自然にワインになっていくのを見守る」という考え方も、父からの教えのひとつです。娘たちは醸造学校に通いましたが、専門的に勉強したことで、今まで父がいかに素晴らしいワイン造りをしてきたのかが分かり、父をますます尊敬するようになりました。 葡萄の品質に妥協しないからこそ、時として生産量は非常に少なくなります。例えば、2018年の収穫量は15hⅬ/haしかありませんでした。ドメーヌ・デュ・ケロンは、生産量の80%ほどを海外へ輸出しています。それだけ多くの需要がありながらも、生産量を増やして対応することはありません。私たちが訪問した際にデルフィーヌが話してくれた「私たちは量ではなく、品質のワインを目指しています」という言葉に、ワイン造りの哲学が何よりも表れています。 また、ドメーヌ・デュ・ケロンの特徴のひとつが、祖父の代から使用していたという古めかしい伝統的なプレス機です。収穫した葡萄を運び込んでもプレスが追い付かず、「そんな時はコーヒーを飲んで、ゆったり過ごす時間をつくる」と言います。「おじいちゃんもこれを使っていたから、同じものを使っていきたいんです」。そんなこだわりのプレス機でしたが、ついに故障してしまい、2014年が使用する最後の年になってしまいました。2015年からは最新のニューマティックプレスを導入しています。しかし、これによりさらにソフトで繊細な風味を引き出せるようになったため、品質面ではより良くなったと言えます。また、これを機にラベルデザインも刷新され、より上品なイメージに仕上がっています。女性が造っていることを表現したデザインにしたそうです。こうした変更はありますが、ワインのスタイルは一貫しており、今もなおジゴンダスの古典的な作品であり続けています。 バラエティに富む、点在する畑ごとのテロワールを調和させ、1つのワインとしてリリース 畑はジゴンダスA.O.C.内の様々な場所に点在しています。標高は、400~450m。形態は、平地、丘陵地帯、および台地です。畑の向きは、主に西向きと北西向き。土壌も、砂、石の多い石灰マ―ルなど、バラエティに富んでいます。葡萄樹で古いものは樹齢80年のものもあります。気候は、地中海性気候の影響を受け、冬はおだやか、夏は非常に長く、暑くなります。セラーは、1936年に祖父が、なんと機械を使わず、自らの手で岩を切り開いて作ったものを使用しています。

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