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シャトー・ラ・フルール・モランジュ マチルド[2018]

Chateau La Fleur Morange Mathilde (赤)750ml
希少なガレージワインとして知られるラ・フルール・モランジュのセカンド。樹齢50年のメルローを使用。ブラックプラムやバニラのアロマ。まろやかな味わいで長い余韻が続きます。醗酵:2層式円錐型ステンレスタンク(500Lオーク樽でMLF) 熟成:フレンチオーク樽で12カ月(500L、新樽比率50%)

シャトー・ラ・フルール・モランジュ マチルド[2018]

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手で除梗!?洗濯カゴで収穫!?これぞガレージワイン!
樹齢100年のメルローが魅せる、サン・テミリオンの異端児

オーナー兼醸造家のジャン=フランソワ・ジュリアン氏の経歴は異色だ。1999年にラ・フルール・モランジュの初ヴィンテージをリリースするまで彼の本業は大工であった。ジャン=フランソワがワイン造りを始めたきっかけは、同じ右岸のシャトー・ヴァランドローのオーナー、ジャン・リュック・テュヌヴァンの成功に影響されたこともあるが、そもそもの発端は自治体が彼の土地を公営住宅用に手放すように勧告してきたことに対抗する手段としてブドウを植えたことであったという。それは単なる偶然と言えるものだったが、彼が持っていた土地はサン・テミリオンACの南東の外れ、サン・ペイ・ダルマンという場所にあり、この畑がのちに彼の成功の源泉となる類い稀なテロワールを備えていたのである。

初ヴィンテージの1999年を、彼は義父のガレージで生産したのだが、その数わずか900本。資金が乏しく、彼は収穫や選果のために親戚や友人に声をかけて手伝ってもらわなくてはいけなかった。収穫用のバスケットや除梗機などを買う余裕は到底なかったため、バスケットの代わりに洗濯用のカゴを使い、除梗は全て人の手で行われた。その光景はまさに、「ガレージワイン」と呼ぶべきものであった。手伝ってくれた人たちへの報酬はワイン1ケース。彼の最初のヴィンテージは、その報酬で全て消えてしまったとジャン・フランソワは笑う。

その翌年の2000年、彼は(当時としてはあまりに奇抜な)ワイン造りのアイディアを具現化するために、なんと自らの手でワイナリーを建設した。手作業での除梗が話題を呼び、地方紙にその写真が掲載された。その写真を見たネゴシアンがワインをテイスティングしに訪れ、そのあまりの品質の高さに驚き、今度はアメリカのバイヤーにワインを紹介した。そのバイヤーが2000年のラ・フルール・モランジュのサンプルをワイン評論家ロバート・パーカーに送り、わずか2ヴィンテージ目で93点という異例の高得点を獲得するに至る。ワイナリーにはネゴシアンからのファックスが殺到し、そのワインはわずか20分で完売してしまった。ラ・フルール・モランジュのデビュー作は、あまりにも衝撃的なものとしてワイン業界に知れ渡ることとなる。

ジャンシス・ロビンソンMWはフィナンシャル・タイムズの記事の中で、ラ・フルール・モランジュとの鮮烈な出会いをこう書き記している。「私がラ・フルール・モランジュに初めて出会ったのは2008年、大規模なボルドー右岸2005のテイスティングだった。その際ファー・ヴィントナーズのステファン・ブロウェットと私は揃ってこの謎のワインがオーゾンヌかパヴィ、すなわちグラン・クリュ・クラッセから二段階も格上の高尚な4つのシャトーのうち2つだと思ったのだ」。事実、ラ・フルール・モランジュは2000年以降も、新人とは思えない驚異的な高評価を受けてきた。2005年(96/100)、2009年(96+/100)のアドヴォケイト誌の点数は、もはやメドック格付けに匹敵するものである。そして2012年、審査のために必要な「過去10年分のワイン」を揃えることができたジャン・フランソワは、サン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセの称号をいとも簡単に手に入れてしまった。

サン・ペイ・ダルマンのテロワールがなぜ特別なのか。この地図は土壌の成分によって色を変えた地図である。黒丸で囲った部分がラ・フルール・モランジュの畑にあたるが、その周囲とは土壌構成が異なることが分かる。この土壌はサン・テミリオン特有の石灰質と保水性が非常に高い粘土質で構成され、しかも酸化鉄(クラス・ド・フェール)も豊富に含まれている、このような土壌は、サン・テミリオンというよりポムロールの、しかも最も上質なブドウが育つ畑に見られるものであるという。周囲の畑のほとんどが砂や石灰質土壌であるのに対し、なぜここだけそのような特殊な土壌が存在するのだろうか。それは、はるか昔に地図上部(黄色)の丘が崩落したためだという。削り取られた大量の土砂が現在の畑の位置まで流れ落ち、その周囲とは全く違う土壌をつくるための成分をもたらしたというわけだ。サン・ペイ・ダルマンの畑には樹齢100年にもなるメルローの古木が植わり、これはグランヴァンに使われている。

テロワールの素晴らしさに加えて、彼が生粋の「アイディアマン」であったこともまた、ラ・フルール・モランジュの成功の要因である。元大工であり、醸造学を修めたわけでもない彼の唯一の教科書は、著名なエノロジストであるエミール・ペイノー氏の本であった。教科書を熱心に読んでワイン造りの基本を学びつつも、既成概念にとらわれることなく、「どうしたらより良いワインが造れるか」を熟考し、当時としては「奇抜すぎる」アイディアを次々と実践していった。この写真は、今では珍しくはないが、特別な温度管理のできる二重壁の、先端を切り取った円錐型(トロンコニック型)の醗酵用ステンレスタンク。彼がこれを購入した当時はボルドーでは全く人気がなく、その試作品をメーカーから安く買えたという。壁が二重になっているため温度を低く一定に保つことができ、円錐型のためデレスタージュの際に果房がうまくほぐれて、綺麗な抽出が可能となる。

元大工という経歴を生かして建設したハンドメイド・セラーは、今やトップシャトーが必ずと言って良いほど採用する、「グラビティ・システム」の理論に基づいている。彼が建設した2000年当時は「グラビティ・システム」という言葉自体存在していなかっただろうから、彼のアイディアがいかに図抜けていたかがよく分かる。この写真は熟成庫の様子で、二階建て構造になっている。澱引きなどの作業では、この高低差を利用する。また二階のほうが一階より暖かいため、マロラクティック醗酵をより促すことができるという。

より香りが華やかでピュアなワインを造るため、白ワインの技術を採り入れ、出来るだけ酸化しないよう細心の注意を払う。樽のサイズを大きくし、500リットルのオーク樽で、白ワイン同様バトナージュも行う(セカンドのマチルドには225リットルのバリックを使用)。スティラージュをすると酸化が進み、フルーティーさに欠けてしまうため、グランヴァンでは1回しか行わない。かといって澱がある状態は衛生的にリスクが高いため、醗酵後に必ず分析にかけ、バクテリアが混入していないかを入念にチェックするという。

収穫はもちろん手摘みである。専用の小さなカゴで収穫することで、ブドウの重みで下のブドウの粒がつぶれてしまわないようにしている。通常、収穫されたブドウは除梗機にかけられて茎や葉っぱ、余計なゴミを取り除くのだが、なんとここでは全て人の手でそれらを取り除いている、こんなことをするワイナリーは滅多にいない。当然ブドウの粒へのストレスはかからないため、ブドウの粒は健全な状態で醸造過程に進むことができる。

「タンクの形で味は大きく変わる」と、ジャン・フランソワは語る。「果房との接触面積が広いかどうかも重要な要素だ。発酵期間の後半は、色、タンニンを決めるうえで大事な時期で、この時に温度を上げることで力強いワインになる」。プレスにも強いこだわりを持ち、伝統的な垂直式圧搾機(写真)を設立当初から使い続けている。

力強いワインを求めつつも、同時にバランスの良さも求めるジャン=フランソワは、コンサルタントとしてラングドックを中心に活躍し高い評価を受けるクロード・グロ氏と契約している。ジャンシス・ロビンソンMWに「カメレオンのようなコンサル」と比喩されたクロード・グロ氏は、その表現通りクライアントのワイン哲学、目指す方向性を最も重要視した指導を行い、自らのスタイルを持たないことで知られている。ラ・フルール・モランジュの特殊なテロワールと、ジャン・フランソワの奇抜なアイディアを柔軟に受け止め、素晴らしいワインへと昇華させる手伝いをしている。

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