Le Campette Umbria Rosso IGT / Cantina Raina (赤)750ml
3種類の葡萄品種の個性もあり、一体となっている不思議な赤ワイン。ブラックベリーの香りにハーブのニュアンス。アフターにくる丸みのある細やかなタンニンがワイン全体を引き締めてくれます。
標高約230m。サンジョヴェーゼ、メルロー、サグランティーノは南東向きの区画に植えられています。手摘みで収穫後、ステンレスタンクで約20日間の発酵。野生酵母。発酵後はフレンチオークの大樽で12カ月間、その後ステンレスタンクで約6ヶ月の熟成。瓶詰め後、約8ヶ月間落ち着かせてからリリース。ノンフィルター。ブラックベリーの香りにブルーベリ、ラズベリーなどのベリー系の香りにハーブのニュアンス。柔らかな口あたりと心地の良い果実感。アフターにくる丸みのある細やかなタンニンがワイン全体を引き締めてくれます。落ち着いた味わいの印象を与えてくれる赤ワイン。サラミやお肉料理全般。羊と野菜の煮込みや、粒コショウと共に牛肉を煮込んだPeposo dell'Impruneta料理とも親しまれているそうです。
ワイナリー名のライナは最初にサグランティーノを植えた土地の前オーナーの愛称。この名前にしたのは土地と歴史を残すため。カンティーナ・ライナはウンブリア州にある「イタリアの最も美しい村」の一つとして知られるモンテファルコから東に約4kmの小さな集落の中にあります。設立は2002年。ファブリッツィオ・マリアニ氏が、古い農家の家屋と12haの土地を購入したことに始まります。標高は220m~300m。2002年から2008年にかけて葡萄を植樹。葡萄畑は10ha。赤ワインはコルドン、白ワインはグイヨに仕立てています。 現在のオーナーはファブリッツィオの息子で1978年生まれのフランチェスコ氏。彼は2002年にペルージャの大学で哲学を修め卒業した後に、料理人の道へ。ウンブリア州のレストランで修業を重ねた後、2005年には調理師免許を取得。約2年間、ミシュラン星付きのレストランで勤務。 そして2007年にワイナリーへ加わり畑仕事と醸造学び、現在に至るという変わった経歴の持ち主。現在は同じ歳で農業と醸造を勉強し、フランチェスコの考える自然な葡萄栽培と醸造、そして理想とするワインのスタイルに共感したアンドレア氏との2人が中心となりワイナリーを運営しています。 畑では原則としてビオディナミを実践。化学的な除草剤、殺虫剤などは一切使用していません。銅、硫黄に加えてイラクサ、トクサ、ビヨウヤナギなどを煎じたものを散布。その他、ビオィナミの調剤である500番と501番のプレパラシオンを使用。土地本来のエネルギーを正常化、そして活性化を行っています。収穫は全て手摘み。目指す醸造のスタイルは「自然で栽培され、土地の味が詰まった葡萄を、そのままワインに変えること」そのため、発酵は野生酵母を使用しSO2も必要最小限に抑えるようにしています。 ワイナリーでは自然と技術の融合。目標はテロワールを表現したワインを造ること、しかし自然なワイン造りをし過ぎて味が濁っていてはいけない。あくまでも果実は透明であること。味わいがあることはもちろん、葡萄の個性を楽しんで飲むことができるワイン造り。 熟しすぎている葡萄を使用しないこと。酸がしっかりとある健全な葡萄を収穫すること。そして、余計なタンニンを抽出しすぎないように、発酵期間は他の自然な造りをしている生産者と比べ比較的短いです。樽を使用する際には葡萄品種本来の個性を損なわないように古樽を使用。そして最後に自動ポンプシステム付きのスレンレスタンクやソフトプレス機などの必要な技術を取り入れること。また、ワイナリーの屋根にはソーラーパネルを敷き電機の一部を賄っています。また、セラーやタンクの洗浄には敷地内にある池の水を使用するなど環境にも配慮するようにしています。 セラーのある建物には、ワインと共に郷土料理も楽しむことができる予約制のレストランも併設。ここでは近隣のオーガニックやビオディナミを実践する農家の野菜や肉、そしてサラミや生ハム、さらには野生のハーブなどを提供するイベントも行われています。ワインと食材、そして食事。スローフード、スローワイン。ウンブリアの恵まれた自然を愛し、料理人としての経験も持つフランチェスコ氏ならではの考えが、そのままワイナリーとなっています。