BARRUA / AGRICOLA PUNICA (赤) 750ml
専門誌から高い評価を受けるサルデーニャの実力派。
巨匠に磨き上げられ驚くべきエレガンスを発揮した、
一度は味わっておくべき唯一無二の南イタリアワイン。
サルデーニャ州はイタリア半島から西に離れた場所にある島です。 シチリア島に次ぐ、面積の広さを誇りますが、島の大部分が岩石で覆われているため農業には厳しい環境です。 サルデーニャのワイン産地としての歴史は、今から5000年程前にも及びますが、注目されるようになったのは、意外にもここ20年程のこと。昔から生産量は多いものの、大手ワイナリーが安価なデイリーワインとして売り出すか、その他の州の生産者にブドウを売却してしまうのが常識で、優良な生産者がなかなか育たないのが実状でした。 しかし、地元の生産者たちが自身のワインのクオリティを向上させるべく、ワイン造りを見直したことで、この地のワインは転換期を迎えます。造り手の蔵元で瓶詰めすることを始め、木樽による熟成など近代的な醸造技術を積極的に取り入れ、独特な風土を活かした個性豊かなワインが多く生産されるようになりました。 今やサルデーニャ州はイタリアを代表するワイン生産地のひとつとなっています。
イタリアの至宝と名高い醸造家ジャコモ・タキス氏は、サルデーニャの地に初めて訪れたとき、この土地のワイン産地としての大きな可能性を予感しました。サルデーニャ島は、冬の寒さは穏やかですが、夏はアフリカから南欧に吹くシロッコ風の影響で、焼けるような暑さの乾燥した気候となります。その一日の平均日照時間は約7時間。このような気候で育ったブドウは非常に完熟度が高く、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロもこの地で育てればフランス・ボルドーよりも早く、完全にブドウが成熟するといいます。
そんな、この土地の魅力に惹かれたジャコモ・タキス氏が、イタリアのトップ生産者たちと手を組んでスタートさせたのがアグリコーラ・プニカです。彼らのワインは、2002年の初リリース直後から世界中から脚光を浴び、イタリアの評価誌「ガンベロ・ロッソ」、「ドゥエミラヴィーニ」をはじめ、主要ワインガイドで軒並み最高賞を獲得。毎ヴィンテージ各方面で高い評価を獲得しています。
アグリコーラ・プニカの上級キュヴェ、バッルーアの名は、バッルーア・エステートという畑の名前から付けられています。やや内陸に位置する畑は石灰質土壌に粘土、砂質土壌が混ざっています。畑のうち10ヘクタールが古樹のカリニャーノ、その他50ヘクタールにはカリニャーノとカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロが植えられています。 バッルーアのラベルはヌラーゲ文明時代に使用されていたコインをモチーフにしたもの。サルデーニャ島では紀元前1000年代からヌラーゲ文明が栄えたと言われ、その遺跡は島特有のもとして世界遺産にも登録されています。
ワインのブレンドは、カリニャーノ85%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、メルロ5%。新樽率30%のフレンチオークで18カ月熟成。その後、瓶詰めされた状態で1年の熟成を経てリリースされます。 色合いは濃いルビー色。イチゴやラズベリーなど成熟した果実の華やかなアロマが際立ちます。 口に含んでみると、しっかりとした濃厚な果実味とほんのりとスパイシーな味わい。甘いタンニンと上品な酸に支えられたシルキーな舌触りと長い余韻が魅力的です。リリースされたばかりでも美味しくいただけますが、10年後の味わいも楽しみです。
カリニャーノは、別名カリニャンといい南仏やスペインでよく栽培され、一般的にはタンニンが強烈で荒々しく、他のブドウとのブレンド用に使用されることが多い品種ですが、バッルーアに関しては、名醸造家ジャコモ・タキス氏が手掛けただけあって、フィニッシュまで上品でデリケート、すべてが抜群のバランスに仕上がっており、鮮やかな果実のパワーの中に、軸のぶれないエレガンスさを感じさせてくれます。