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イセヒカリ

平成元年、伊勢神宮の神田で奇跡の稲が発見されました。この年、伊勢地方を襲った二度の台風で、神田のコシヒカリが倒伏する中、水田中央に二株だけ直立する稲株がありました。神田事務所の作長であり、1日3回田んぼの見回りに行く森晋氏が、中央に2本だけ並んで直立している稲を見つけたそうです。たった二本だけ直立しているこの不思議な稲を試験的に栽培することになり、こうしてイセヒカリがこの世に誕生することになりました。

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ではイセヒカリはどのようにして生まれたのか。コシヒカリの突然変異だという説は遺伝学者によって「何十万分の一の確率」と否定されました。そうすると可能性が高いのは自然交配ということになります。母方の遺伝子はもともと神田で育てられていたコシヒカリで間違いないのですが、父方の遺伝子はいったい何処から?

もうひとつ重要なエピソードがあります。昭和天皇の御即位の直後、第58回式年遷宮の翌年、昭和5年秋に伊勢神宮の瑞垣内で発見された稲についてです。式年遷宮後の旧御正殿の軒下、こぶし大の白石が幾重にも敷き詰められた神域に1茎の稲が発生し、いまにも30粒ほどの籾が稔ろうとしていたといいます。何故こんな場所に!? 常識でははあり得ないことですが、お蔭詣りの年とされる遷宮の翌年に現れた聖代の瑞兆だというので、「瑞垣」と命名され、門外不出の稲として、御饌料田だけで大切に育てられてきました。

遥か人智の及ばない何かの理由によって、瑞垣を父とした「イセヒカリ」が生まれたとしたら凄いことです。ロマンが掻き立てられます。

イセヒカリが「奇跡の稲」と称される理由はその性質からも見出せ、まず食味値が抜群に高いということ。山口県の奨励品種は食味値が70以上だということですが、平成10年産イセヒカリは90%が食味値80を越し、最高はなんと103だったというデータもあります。そして蛋白含量が低いということ。低蛋白米で醸す酒は一般に雑味が少なく、きれいな酒に仕上がるといわれています。平成9年産イセヒカリのデータには酒造好適米より蛋白含量が低かったものの存在も報告されています。まさに「食べてよし、飲んで良し」という驚くべきものでした。さらに茎が太く短いため台風害に強い。反収が10俵を越える収量の高さ。農薬を必要としない耐病虫害性など、どれをとっても常識をはるかに超越した奇跡の稲です。

人類はどんなに進歩しても一粒の米も生み出せず、せいぜい遺伝子組み換えといった、今ある天然資源に手を加える手段しか持ち得ません。それはむしろ改悪としか言いようがないのですが、自然(八百万の神)が生み出すものはエレガントの極みです。本来、「そうあるべき」ものが、然るべきタイミングでちゃんと用意されるようになっているんです。

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