Bourgogne Rouge Cuvée Y / Ludovic Latreyte (赤) 750ml
シュヴァル・ブラン、ポールボキューズ等、トップレストランが続々とオンリストするビオロジカルワイン。 トネール村のリウ・ディ「レ・ヴォー・ド・ローモンヌ」の斜面上かつ高樹齢の区画のピノ・ノワール100%。ワイン名の「Y(イグレック)」はぶどう樹の仕立ての形を形容したもので、(全所有畑・全作品がリール方式による仕立てですが)ドメーヌを象徴する文字として、この最上位作品に冠名したものです。ふっかふかの土壌そして贅沢な仕立てから生まれるぶどうは生命感の躍動に輝き、ナチュラルな醸造によって姿を変えたそのワインは繊細でありながら力強く、深い満足感と癒しを与えてくれます。
かつて両親が経営していたフレンチビストロでアルバイトをしたことが、リュドヴィク・ラトレイト(写真上・左下)の原体験になりました。 「料理からワインのサービスまで、全部やらせてもらいました。特に嬉しかったのは、料理に合わせて僕がお勧めしたワインを美味しい!と言ってもらった時で、当時のお客さん達の笑顔は今でも僕の人生の宝物になっています。家でも両親と、料理とワインの相性の話ばかりしていました。やがて、ワインに関わる仕事がしたいと思うようになりました」。 醸造学校を卒業した彼は、コート・ドールやシャブリの複数の生産者で修行した後、名門の樽メーカー「カヴァン」に就職しました。 「修行先でワイン造りに携わるうちに、樽とは一体何なのだろう?つまるところワインにどういう影響があるのだろう?という強い関心を持つようになりました。素材の選定から製造、そして販売先の生産者における使用効果の測定まで一貫して洞察することで、大いに理解を深めることができました。同じアペラシオンで同じ仕様の樽を使用しても、生産者によって出来上がるワインの味わいがまったく異なることは、ワインの世界の大きな醍醐味と言えるでしょう」。 やがてリュドヴィクは、この時の人脈や経験をもとにクルティエとして独立し、シャブリ&グラン・オーセロワ地区のワインの流通に多大な貢献を果たしました。 そして2013年、クルティエ時代に知り合ったトネール村の生産者から、引退するので畑を買わないかと声をかけられたことで、ヴィニュロンへの扉が開かれました。 「まずはリュット・レゾネ栽培を実践しながら、畑の特性、テロワールの理解に努めました。この間、ぶどう樹の仕立てについてもあらゆる可能性を検討し試行錯誤した結果、リール(リラ)方式(写真下)を採用することにしました。ぶどう樹をY字型に仕立てるこの方式は、風通しが良いため湿気や病害に強く、1枚1枚の葉に日光がしっかりと当たるのでぶどうが完熟しやすいという大きなメリットがあります。半面、作業に膨大な手間がかかるのと、スペースを余分にとるので収穫量が激減してしまうというデメリットがあり、地価が高いブルゴーニュではほとんど見られない仕立てです。少なくともシャブリ&グラン・オーセロワ地区では僕だけだと思います」。 こうして「すべての畑のぶどう樹1本1本の特徴まで理解が完了した」6年後の2019年、満を持して自社ビン詰めを開始。ここに「ドメーヌ・リュドヴィク・ラトレイト」が誕生しました。翌2020年からすべての畑でビオロジック栽培を開始し、2023年に「ECOCERT」の認証を取得しました。 「畑では3匹の豚を放し飼いにしています。彼らは雑草の根を食べてくれるだけでなく、鼻で土を掘り返し、土の中にたくさんの空気を取り込んでくれます。ビオロジック栽培には欠かせない僕の相棒たちです」。 ふっかふかの土壌そして贅沢な仕立てから生まれるぶどうは生命感の躍動に輝き、ナチュラルな醸造によって姿を変えたそのワインは繊細でありながら力強く、深い満足感と癒しを与えてくれます。 販売を開始したばかりであるにも関わらず、フランス・ミシュラン3つ星の「シュヴァル・ブラン」、同2つ星の「ポール・ボキューズ」「ヨアン・コント」といった錚々たるレストランが続々と採用を決めています。 「タイムマシンで過去に遡って、父と母が心を込めて作ったテット・ド・ボーやブッフ・ブルギニヨンに合わせてお勧めできるワインを造りたい。その一心です。あの頃のお客さんたちの笑顔がまた見られますように」。
Les vins du domaine se préparent pour un long voyage !! Direction le Japon