Spumante Metodo Classico - Pinot Nero 762MT / Matteo Fenoglio (発泡・ロゼ) 750ml ※2019VTは2023年4月デゴルジュマン
いちご系とフェンネル、ミネラリーで少し硬さを感じさせるアロマ。酸味はフレッシュさを残しているが、瓶熟の長さから来る香ばしさと旨味も豊富に含む複雑な構成。ロゼワインとしての完成度は高い仕上がりです。豊かな酸とミネラル感、品種からの繊細な果実のアロマが大変よく調和しています。鯛の刺身、芳ばしく焼いた筍、春の山菜の天ぷらなどと合わせましたが相性は抜群でした。
アルタ・ランガは2011年に制定された比較的新しい原産地であり、国際品種であるピノ・ネーロとシャルドネを使用した、メトード・クラッシコ(瓶内二次発酵)のスパークリングワインのDOCG。アスティ、アレッサンドリア、クーネオ、3つの県にまたがるピエモンテ南部の生産地。イタリアを縦断するアペニン山脈の麓の生産地で、標高は250mから高い所では800mに迫る畑もある。最低でも30か月の瓶内シュール・リー熟成が必要で、リザーヴ・ワインの使用は認められておらず収穫年の表記が義務付けられています。
1986年アルバに生まれ、その後アルタ・ランガ、セッラヴァッレ・ランゲに移り住んだマッテオは、高校で化学を専攻しミラノの化学製品会社(製菓に使うゼラチン等を扱う会社)に就職した。都会で働く中で、これが自身の歩むべき人生なのかと考えはじめたマッテオは、セッラヴァッレ・ランゲに戻る決意をし、母と叔母が育てていたヘーゼルナッツ造りを手伝いはじめた。そのうち、ヘーゼルナッツの代わりに、自分自身でなにかを造りたいという思いが募る。そしてフィロキセラ以前は祖父がブドウ樹を育てていた場所であったことを知り、そこでピノ・ネーロを栽培することに決めた。
2015年にはじめてスプマンテ作りに着手し、初年度の生産量はわずか75本ほどという試験的なものだった。その後、エノロゴでもある叔父(Luciano Boero)や友人たちから助言を受けながら、現在は約2haの畑から、2種類のスパークリングワインを年間7~8000本生産する。
セラーは曽祖父の所有していた場所を受け継ぎ、小さいながらも美しく改装した。ピエモンテでは『クルティン(crutin)』と呼ばれる、斜面を利用した岩壁の横穴も10㎡程しつらえた。セラーの地面には、直径2mほどの穴を掘り、深さ約1.5mの水槽内でマグナムボトル200本を実験的に保管。半地下のセラー内は、標高800メートルのため夏場でも18℃前後に保つことができ、空調設備は設置していない。水槽の中は通年8℃で保存出来る。ルミアージュやデゴルジュマンはすべて手作業で行う。