Chablis / Domaine de Pisse Loup (白)750ml
シャブリの地質を知りつくした地質学者ジャック氏が造ります。地質を知りつくしたジャック氏は大変理論的にワインを造り、BEINES村の表土がポートランド層で数メートル下にキンメリジャン層があるため、haあたり8300本の密植を行い、表土を栄養不足状態にすることにより、キンメリジャン層まで深く根を伸ばすのを促します。仕立てはシングルグイヨで、一本の樹からの収穫を6~8房に抑えます。伝統的な製法を尊重し、スキンコンタクトは行なわず、樽熟成もしません。収穫後即搾り、果汁の状態で24時間静置し、上澄みとオリ混じりの層に分離させ、オリ混じりの果汁は全てネゴシアンに売却し、上澄のみで自社のシャブリを造ります。発酵層は全てエナメルコーティングした鉄製タンクを用います。ステンレスタンクはわずかに金属分子がワインに溶け出すため、メタリックな味に仕上がってしまうので嫌いだとのこと。アルコール発酵後、4~6月頃にマロラクティック発酵を行い、瓶熟成をへて出荷。カチカチしすぎないミネラルと果実味のバランスが絶妙なキリッとした辛口。軟質ミネラルの柔らかい飲み口です。
1985年創業、シャブリ地区の北西に位置するベーヌ(BEINES村)に14haを所有します。オーナーはジャック・ユゴー氏。2004年より、いっさい化学物質を使用しない自然農法に取り組んでいます。また、ジャック氏はドメーヌを始める1985年まで地質学専門の学者であり、また農業高校の教師をしていました。いわばテロワールのスペシャリストです。ちなみに奥様のダニーさんも教師です。ベイネ村にプルミエクリュはありませんが、ジャックさんの畑は基本的にプルミエクリュと同基準にて収穫、密植、仕立を行っています。ピュアで素直な味わいを表現するために樽は一切使用しません。醸造中はワインの自然な発酵を促し、人の手の介入を極力減らしています。アルコール発酵は短期間に行い、マロラクティック発酵は数ヶ月かけてじっくり行います。そんな彼らの醸造哲学はワイン造りにおいては何も足さないし、何も引かないということです。ワインとは誠実で真実を語るものであるから何かを添加したり、逆に抜き取ったりすべきではない。生産者の技量を忠実に反映するものと彼は考えています。